構築 constructs

 

建築物は人の手によって作り込まれた無機物である。

 

これらに感情は無く、ただ人間の思い描く造形を模ているだけである。

 

しかし人々は建築を生活の痕跡だとか、環境破壊の象徴だとか言う。

確かに建築物は人類発展の奇蹟であり、自然破壊の象徴かもしれない。

 

だがここで言いたいのは暖かい人情論でも環境問題でもない。これらの「カタチが持つ造形的な美しさ」である。

 

自然界に直線は存在しない。

人が意図的に作ったからこその直線や曲線。

これらの無機物は非情で冷たく、美しく面白い。

 



camera:FujiGW360 6×9

film:ILFORD HP5

paper:ORIENTAL VC-FB