Nakajima Hazuki 「志」

ここは福井県の美浜町という場所だ。美浜原発があることで知られている。

私の家はこの街で廃棄物処理業を行っている。

いわゆるリサイクル業だ。

現代では環境問題が大きく取り上げられ、ゴミ問題がクローズアップされている。

自分の家がたまたま廃棄物処理に関わる業務をしていたことから、

私はこの社会問題に興味を持ち、仕事ぶりをつぶさに見てみたいと思い立った。

働く方々によると、近頃は家庭や会社から出るゴミは少なくなってきたそうだ。

しかし現場で目の当たりにしたのは、膨大な量の廃棄物だった。

 

廃品回収の現場は過酷だ。

廃棄物から出る匂いや湿気、そこに集まる虫、黙々と、しかしテキパキと働く男たち。

さらに夏場はゴミの匂いに暑さが加わり、より多くの体力を消耗する。

想像していたより壮絶な仕事だと感じた。

 

この取材を通して、環境問題の実態をより深く観察することで、

大きな支えを受けて自分たちの暮らしがあることを再確認した。

現場で働く方々は寡黙だが、

環境問題に関わる仕事に対する「誇り」や高い「志」を感じた。

私たちも環境問題の改善と未来に対して高く「志」を持ちたいと切に思った。