「セキュリティ・ブランケット」 原知慶

          

              なぜ我々はセキュリティ・ブランケットを求めてしまうのだろうか?

 



 

目には見えない漠然とした恐怖が与える不安と向き合うことについて。 個人の尊厳を守ることなのか

 

個人のリスク管理や相互に監視し合う規律は目には見えない形で私たち自身に内在化し自己免疫的な作用を生んでいる。

私たちに心の安心感を与えるセキュリティ・ブランケットの存在は、リスク回避や内在的な自己規律としても機能しているのか?

 

現代のパンデミックによる情勢の変化や社会の混乱は内在と顕在、自我と自己の均衡を取ることの難しさを表している。 

そのようなジレンマを抱えながらも尚、内なる権力を再規定しながら社会との設置点を模索する。

 

これは現代社会を生きる私たちが感じる葛藤へのメッセージである。