まほろば

 

 

 

世界各地での新型コロナウィルス(COVID-19)感染拡大は、私たちの暮らしを大きく変えた。

日本では 2020 年 1 月に最初の感染者が報告された後、感染者数が高まるに伴 って不安

感が広がった。3 月には小中学校が全校一⻫休校となり、4月7日には7都府県で、16

日には全国で緊急事態宣言が発令された。5月25日に宣言が解除された後も感染防止の

「ステイホーム」や「三密を避ける」活動が人々に促され、生活の風景は一変した。

感染を防ぐためには、人との繋がり方を変え、距離を置き、 接触を避けるなどしなくてはいけな

い。そして時には偏見や差別も生まれた。

 

コロナウィルスの影響を受けた文化施設の一つにライブハウスの例が顕著である。

ライブハウスとは、ロックやジャズなどのライブやその他イベントを行う、

比較的小型で立ち見が中心のコンサートホールである。

2020 年 2 月下旬からライブを中止する店舗が徐々に増え、4月には全国にあるライブハ

ウス約 8000 軒のうちのほとんどが休業となった。2月に大阪のライブハウスでクラスタ

ーが発生したことをきっかけに新聞やニュースで感染経路の多くが夜の街やライブハウ

スにあると明記されていた。同年6 月19日、休業要請が解除されてから現在に至るまで、

活動は可能になったもののライブシーンは土俵際に立たされている。

その後集客が見込めずに閉店を余儀なくされる店舗も続出している。

 

 

ライブハウスの岐路を通して、ライブ文化の今後について考えていきたい。