羽が生えるまで


 桂木あかり


高校時代、苦しい時期に「自分はどうありたいか」と悩む中、近所に現れたカルガモに惹かれ、理想像を重ねるようになる。レンズ越しに捉える姿や光は観察以上の意味を持ち、自分の生き方を確かめる行為となった。水面の揺れや羽ばたき、静かに佇む影を撮影する過程で、彼らを通し自分の内面を見つめ直した。人にも自然にも馴染むカルガモは憧れであり指標で、その成長を追いながら自身の変化と未来への意志を記録する試みである。