幕が上がる

 

幕が上がり、光が差す。

その一瞬には、人を魅了する力がある。

 

舞台上の強い光と、袖に広がる暗閣。

その境界に立った時、私は何度もかつての自分の気配を見つけた。

 積み重ねた時間は確かに痕跡として残るが、

観客の前では透明になり、ただ「今、生きている時間」だけが浮かび上がる。

 

写真を撮りながら私は気づく。

 舞台は「演じる場所」ではなく、「生きる場所」なのだ。

舞台に生きる人は、とても美しく、必死である。

Special Thanks : APRICOT