ショメ節
沖で見たときゃ鬼島とみたが 来てみりゃ八丈は情け島
まんのう島げーひと足へーれば 呑めや歌えで黒瀬川
ショメ節は、東京都無形文化財に指定されている八丈島特有の文化であり、
皆が即興で歌い回していたものが現在まで数百残されている。
一節目の歌は、八丈島は沖から見ると二つの山によって鬼島に見えるが、
島の人は情けの心があって素敵だね。と歌っている。
本土から来た人が歌い、島に来た人の多くはその温かさに触れてまたの来島を待ち望むのだ。
二節目の歌は、いま島の中へ入ったら、飲みなさい、歌いなさいと
黒潮のように流されていくよ。と祭りを思い返しながら歌った歌である。
私は争いが苦手。だからと言って衝動的に前のめりになってはいけない。
人は千差万別で、みんな仲良くということは多くの場合簡単にいくものではない。
島という小さな輪の中では1人の果たす役割は大きく、こうして近くに行けば簡単に入れてしまう。
だからこそ今、八丈島の暮らしを少し離れたところから写真に収める。
最大限の思いやりと、畏敬の念を抱いて。