光陰

高校一年生の時に出会った松尾。私はこの大学を目指すと決めた時から今までずっと、彼女の姿を撮り続けている。

いつの間にか私たちを取り巻く環境も、成長過程も全く違うものになってしまったけれど、そんな私と彼女の二つの点を繋いでいるのは

紛れもなく写真であり、これから先の彼女の小さな変化や人生の節目を切り取って見届けていくのも、私と、私の写真なのだと思う。

高校1年生の時に出会った、同じクラスの松尾。

私はこの大学を目指すと決めた時から、彼女の姿を撮り続けている。

 

高校卒業後、松尾は近くの短期大学に通い、地元の会社に就職した。

私は地元を離れ、東京の大学に4年間通った。



少し前までは同じ空間で、同じ制服を着て、同じ時間を過ごしていたのに

いつの間にか私たちを取り巻く環境は全く違うものになっていた。

 

そんな今の彼女と私の2つの点を繋いでいるのは紛れもなく写真であり、

 

これから先の彼女の小さな変化や人生の節目を切り取って見届けていくのはきっと私なのだと思う。



母校の188段もある校舎までの階段
母校の188段もある校舎までの階段

4年ぶりに訪れた母校。 毎日登っていた階段を見て「よくこんなん登ってたわ〜」と 過去の自分たちに感心してしまった。 

生い立ちも、環境も、性格も、趣味思考も重なるものはひとつもないのに、お互いが心地よい距離感で過ごしている。    

 

「私のこと怒ったら辞めますよ」と上司にも強気の姿勢を貫き通す松尾。

 

昔から私にはないものを持っていて、私にはできないことをしている。 

強くて、可愛らしくて、頑固で、よく笑う松尾。

これからあなたが変わっても、変わらなくても、レンズを覗いた先で笑っていてほしい。