statement
歳を重ねていく中で、様々な視点から物事も見ることが増えたかもしれない。
特にコロナ禍を過ごした中で「死」というものについてより考えるようになった。
自分の今いる場所と、どこに向かって進んでいくのか。
私の敬愛するチャップリンは「人生は近くで見ると悲劇だが、遠くから見れば喜劇だ。」
と言ったが、どちらも成り立つからこそ比べられる言葉だと感じる。
今回、撮影した35mmフィルムを切り離し、新たに組み合わせることで
2つの事象から1つの事象、1つの目線から見る2つの視点が見えてくると考えた。
切る行為によって生まれた「破壊」と新たな画を作り出す「創造」によって
新たなリアリズムや死生観を表現しようと試みた。
技法解説
撮影したモノクロフィルムを真ん中で切断後、組み合わせを変えて繋ぎ合わせ
シルバーゼラチンプリントで作成。
Soshi Abe