brighter reflection

ずっと信じてきたものがある。

家族と向き合うことで、自分自身を見つめ直すことができた。

その存在は、より近くから差し込む光だと思う。

変わらないものと変わっていくものがある中で、わたしは何を見てきたのか。

6年間撮り続けた家族の写真にもう一度出会い、そして光に触れる。

そこにはなかったはずのものが生まれたとき、巡る記憶と感情の中に新しい自分を見つけた。

自身が家族と過ごしてきた中で、撮影した写真を発色現像方式印画でプリントした。

暗室で手焼きすることで、撮影した瞬間とはまた別の時間が現れる。その時間は新しいものとして、自分に返ってくる。

そして、衝動的な気持ちで撮影してきた写真は、曖昧で断片的な記憶として存在するため、この過程を繰り返すことで、写真と記憶との距離が見えてくる。

その体験を通して、自分自身と向き合うことができた。

大石 梨緒 / Rio Ohishi