今にも崩れてしまいそうなものたち。
錆びついた鉄の質感。
時間の流れと共に風化していくそれらを見ると私は何故だか心が揺れる。
忙しなく移ろう現代は何を取りこぼして居るのだろうか。
ふと立ち止まって、振り返る。
流れた時間の多さに茫然としつつも、取りこぼした何かを求める。
時間は私の感じるよりもいつも少し早足だ。
だけれども、積み重なった時間は優しく平等であると願う。
そうやって多くの思い出を慈しみ、限りある物を大切にしたい。