Scraps

人間の生活の中では消費と生産が繰り返し行われ、無数の廃棄物を生み出している。

湾岸地域にある観光地を訪れた際、その外れに錆びた鉄屑の山を見かけた。

かつて何かの部品だったものであろうが、その形は大きく変形し判別がつかないものばかりであった。ショベルカーによって乱雑に積まれたそれらは、何らかのディテールを残したままそれぞれのパーツと融合し、一つの大きな山へと変貌していた。

中には航空写真から見えるほど大きな山になっている場所もあり、子供たちが遊ぶ公園と隣接しているようなものもあった。

大きな鉄の山と対峙したとき、私たちが日々繰り返し行う「消費」という行為そのものが一つの大きな具象となって現れたように感じた。