般若の智慧

 

 和歌山県伊都郡に広がる盆地、高野山。816年に弘法大師空海によって開かれた、日本仏教の聖地とされています。私は、日本の文化や和の心というものについて深く考えることがあります。歴史、伝統、教え生活、自然など、高野山にはその全てが生きていました。

 撮影には、4×5カメラを使用し、モノクロのバライタ印画紙にて制作を行ました。普段の生活の中で目にする何気ない物事の多くには、人々の「智慧」が秘められているように感じます。

 

 

   

 「智慧」とは、全ての現象や現象の背後にある道理を見極める「心」を意味する仏教教用語です。「般若」にも「智慧」と同様の意味があり、「般若の智慧」とは、全てがひと繋がりに認知する無分別の境地を示します。

 

 私たちは古くから、自然や文化を敬い、規律や礼儀を大切に生きてきました。そして、相手を尊重し思いやる心を育んできました。空のように広く、海のように深い ”心の豊かさ” こそ、日本の美しさであると考えます。