迷惑な落とし物

 SDGsで掲げられた目標の1つに「あらゆる種類の森林の持続可能な管理の実施を促進し、森林破壊を阻止し、劣化した森林を回復し、世界全体で植林と森林再生を大幅に増加させる」とある。
 これを読んでふと富士山のゴミ問題が浮かんだ。騒がれていたのは何年も前だが、今もゴミは落ちているのか気になったので青木ケ原樹海に足を踏み入れた。
 樹海に入ってすぐの所には係員のおじさんもおり、ゴミも落ちていなかったが、奥へと入っていくと「こんな所にわざわざなんで...」と思ってしまうほど、いくつもゴミが見つかった。


 実際に歩いてみて、落ちているゴミを単に撮影しただけではSDGsというテーマの上辺だけを取り上げているように感じた事と、落ちていたゴミが思っていたより小さいものばかりだった事から持っていた袋で回収し、自宅に持ち帰り廃棄する事にした。
 ただ、その写真を入れた事で「ポイ捨てしても誰かが捨ててくれるのか」と受け取って欲しくはない。今回、SDGsがきっかけで撮影と回収をしたが、その結果、森林の保全を脅かすといった事よりもポイ捨てをする人に腹が立った。それは場所がどこであれ、やった人間が知らんぷりでどこかに消えてしまい、真面目な人間がただただ嫌な気持ちになるという理不尽さに対しての苛立ちである。
 ただ、1つ問題点として街中にゴミ箱が少なすぎるのではないかとも思う。ポイ捨てをする人に共感や同情をする訳ではないが、街中にゴミ箱をもっと設置出来ればSDGsの他の「住み続けられるまちづくりを」を進める力にもなり、巡り巡って「陸の豊かさを守る」事にも繋がるのではないかと思った。

 今回、撮影と回収にかけた時間は約4時間。早く出ないと最終バスに間に合わず、樹海に取り残される羽目になるのであまり長くいられなかったが、誰ともすれ違わずに自然のど真ん中にたった1人でいた体験は楽しく寂しく少し怖かった。