こ ど も
小人の世界
小さい頃は性別の差を気にせずやりたいことをやりたい人と一緒にしていたし、
授業の体育も合同だった。
一緒に行動していると周りからからかわれたり男女の差を感じたり、どこか一線を引くようになったのはいつからだっただろう。
自分の身近で日々を生きる子供たちの一瞬を切り取り、SDGsを表現したいと考えた。
植物、土、昆虫、太陽。
学校という名の小さな社会を抜けてひとり。
目にうつるものの全てが今の彼女にとっての広い世界であった。
都会の中の小さな公園。
足元に広がる大きなキャンバスは限られた子供たちの
表現の場である。
公園という名の遊び場は彼ら子供にとっての小さな社会である。
小さな体でこれからどんな世界を生き、
どんな夢を見るのだろう。
夢の中一つ一つが彼女にとってのまだ見ぬ世界であ
る。
初めて触れる水、自分を包む不思議なたくさんの泡。その中でその大きな手はよく知るもの。信頼出来るもの
環境が変わる。そして1年ぶりの運動会。
そこには子供達の変わらぬ笑顔と涙があった。
普通に笑ったり悔しがったり、当たり前だったはずの
非日常がそこには確かに存在していた。
性別の差を気にしたことのなかった子供時代。
今よりも自由で大きく見えた世界。
鮮やかな世界で自分達は何にでもなれる気がした。
親や家族から教えてもらったたくさんのことや
見せてもらった世界は、誰にとっても新しい世界への
入口だ。
自分で見つけたもの、見つけた世界は、
自分で学び自分で広げていくものである。
探究心や興味は彼にとって大きく、広い世界となりつつある。
目の前に広がる大きな自分だけの世界は
学びという名の自分と世界への問いかけだ。
どこまでも広がる美しく自由で曇りのない世界は、
偏見や差別の波に捕われることなく、
自分の価値観と自分の足で歩んでいきたい。