Brightest Memories
空が茜色に染まる時間帯、つい空を見上げて、写真を撮ってしまう。
カメラを手にした頃から、家の近くの河川敷に遊びに行っては燃えるような夕焼けに出会い、何気なく写真を撮ってきた。
夕焼けを見るたびに、非日常的な空間に胸を躍らせ、次第にその魅力に惹かれていった。
大学に入って車を運転するようになった頃、友達と砂浜に夕焼けを見に行った。
遮るものが何もなく、どこまでも続く水平線。
水面に一直線に反射するオレンジ色の太陽の光が、キラキラ輝き、波とともに足元まで押し寄せた。
砂浜で見る夕焼けは、他のどのロケーションと比べても一番綺麗で、心に響く場所だと思った。
光り輝く海を眺め、波の音を聞き、潮の香りをかいで、水に触れる。
何も考えずにぼーっと夕日を眺めているだけでも、自然と五感のほとんどを刺激され、心が浄化されるような感覚になるからだ。
気づけば、海と光が織りなす景色に夢中になって写真を撮っていた。
何度も撮ることで、夕日に照らされた波の美しさや、写真でしか表現できない海の表情を発見した。
心が高鳴るほど感動するような景色は、記憶の中に残る。
写真に写すことでその記憶を形として残すことができる事に気づいた。
夕焼けを自分なりの世界観に変換し、感動した風景を、写真を通して伝えたいと思った。
これは、私がこれまで砂浜で出会ってきた、輝きと高揚感に包まれた記憶の世界である。