私の家は、大正14年から続く築地のかつお節削り屋である。

 

幼い頃からかつお節は私にとって身近なものであった。

そして、身近であるが故にかつお節について深く知ろうとはしてこなかった。

 

しかし、父が日本のかつお節を"KATSUOBUSHI"として

ヨーロッパに広める働きを見て

かつお節について一から知りたいと思うようになった。

 

そこで、私は卒業制作という節目を機に

工場のある鹿児島県枕崎市とスペイン・ビーゴに赴き

写真を通して、かつお節と向き合うことにした。